心身を一つのシステムとして考え、その調和を図ることで、
人間が本来持っている病気を治そうとする力(自然治癒力)を最大限に引き出す療法が、
漢方療法の基本的な考えです。
同じ病気でも一人ひとり使い分けていく
漢方療法には、心と体は一体となるもの(心身一如)、という基本的な考え方があります。
体に異常があれば心も病気になり、その逆もまたしかり、というわけです。
“心”にストレスを受けることで、“体”の自律神経のバランスが乱れて
起こることの多い自律神経失調症の治療に、漢方療法は適しているといえます。
治療に際しては、虚証傾向(弱い体質)、実証傾向(強い体質)という体力や抵抗力の面、
さらに新陳代謝が盛ん(陽)か衰えている(陰)かなどを診たうえで、
気・血・水のどこに異常が現れているかを考慮して行っていきます。
そのため、同じ病気でもその方の状態によってのむ薬が違ったり(同病異治)、
同じ薬がいろいろな病気に応用される(異病同治)こともあります。
人間本来の自然治癒力を引出し、病を治癒させる!
漢方薬は、さまざまな要因によってくずれた心身の気・血・水のバランスを調整し、
自己治癒力や免疫力を高めることで病状を改善していくというものです。
このあたりも、痛んでいる臓器などを局所的に作用して症状を改善していく西洋医療とは、大きく異なります。
漢方療法は自己治癒力を活性化することによって病気を治すものです。
症状が数日で完治するようなものではありません。漢方薬の効果が現れるのは、
服用してから1カ月目、3カ月目、6カ月目くらいが目安となります。